ANK(以下ANK)免疫細胞療法の普及のために その2

何故ANKの半量投与なのか?全量2回のほうがはるかに治療効果があるから良いのでは?と思いませんか。

私には苦い経験があるのです。私が産業医を長年おこなっている大手商社の関連企業の社長が毎年当クリニックでドックを受けていました。昨年9月にいつものようにドックを受け、その結果腫瘍マーカー(CEA)が上昇していたので腹部CT検査を勧めたのです。結果は、腹部は異常なかったのですがついでに肺を撮影したらなんと肺がんを見つけたのです。慌てて胸部X線写真を何度もチェックしたのですが、正常です。CTでしか分からない肺がんでした。社長は、私のファンでANKについても私の本を読んで良く理解していました。肺がんと告知を受けたら当然のごとくANKを受けたいと申し出ました。肺がんの広がりからいきなり手術は出来ないのでANKでがんを縮小してから手術しましょうと治療方針が決定しました。年齢は60代後半で体力がある方なので、初回から全量投与で行こうと考えて患者の同意のもと開始しました。午前中投与したその日の午後に奥様から電話あり、主人が立てなくなったといいます。歩くことも困難であると聞いたのでN医療センター呼吸器内科に電話して入院させてもらいました。あとでわかったのですが腰椎に転移していたのです。活性の高いNK細胞はがんを攻撃しますが、その時患部の痛みを強く訴えることがあります。入院してから標準治療を開始しました。抗がん剤は効果がなかったのでキイトルーダに変更して投与を続けました。患者は、途中でANKを受けたいと何度も主治医の部長に訴えましたが、聞き入れてもらえず、今年になって亡くなりました。結局ANKは初回の1回だけで11回分は無駄になりました。この経験から患者を見た目だけで判断せずに初回を含む4回は半量投与すべきだと決めたのです。ANK全量だとこのような副反応があるのですから、半量でもNK細胞療法や樹状細胞療法とは比較にならない効果が期待できます。ANKを受けるべく培養して凍結保存していたのに、ANKを受けることなく亡くなった症例は他にもいくつもあります。

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